千歳くんはラムネ瓶の中 6.5

ラノベ

 「美しく生きていられないのなら、死んでいるのとたいした違いはない」と豪語する千歳朔がぶつかり、傷つきながら手を差し伸べる青春ストーリー。

青春のバイブル

高校生活をやり直したくなる

☑青春群像劇が好き!

☑このラノ殿堂入り&アニメ化の超話題作!

☑やれやれ系ぼっち主人公とは正反対! 主人公はナルシスト陽キャ!

 千歳以外の視点で物語が進むため、それぞれが自分に向き合い、答えを見つけていく過程を見れたので、短編でありながらキャラの芯に迫った内容だった。

明日風の挫折。辛いけどより好きになる。

 自分の夢に近づくチャンスであり、好きな人にいいところを見せるチャンスでもあった。そのための努力も怠らなかった。インタビューは自分の思うようにできたはずなのに、思い上がりだった。

「ともすれば、自分の大好きを自分で踏みにじってしまいかねないのがこの仕事なの」

 この平山さんのセリフは明日風に刺さったと思う。今回のインタビューを印象付け、明日風が目標にする編集者という仕事の重みを伝える言葉だと思う。

 自分の努力が空回り、目標への道のりがはるか遠いことを突きつけられたときの悔しさ・恥ずかしさ・情けなさなどの渦巻く挫折の感情が明日風を支配し、読者をも呑みこむ。

 現実を突きつけられたインタビューとは一変、HOSHIDOでは挫折が強さに変わる。

「西野さんが恥じている思い込みに、私はとても親近感を覚えます」

 自分で自分を否定していた明日風が一気に救われた。上手くいかなかったときに自分を肯定してくれる言葉があると心がすごく軽くなるし、また頑張ろうと思える。大きな挫折があったからこそこの一言が染みる。

 物語を読んでいて、あるところで歯を食いしばり、あるところでそれが決壊し、キャラクターと私の感情がリンクしている感覚があった。

恋でくすぶり、恋で奮い立つ陽

 芦高に勝って頂点を獲る。

 掲げた目標のためにこれまで練習を怠ったことも気持ちがブレたこともなかったけど、揺らぎ始めた陽。原因はこれまでの目標と同じくらい達成したい目標ができたことだ。

 バスケ一直線で生きてきた陽に芽生えた恋心。ライバルはバスケに専念しているのに自分は朔のことも考えてしまう。そんな自分が本当に勝てるのかと悩む。

 いやー、やっぱり恋で輝く女の子は最高に可愛い!

 達成したい目標があったけど、それと同じくらい達成したい目標ができたとき、どうするか。ある人はどちらかに目標を絞り、ある人はどっちつかずになり、ある人は両方を達成する。

 二兎を追う者は一兎をも得ず、という言葉があるように誰もがぶつかる壁の話でした。

 その壁を恋という1つのエネルギーで両方を達成しようとする陽の脳筋な感じが陽らしくて好きで、ハートに火が付いた陽がたまらなくかっこよかった。

 

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