死神さん、やしく殺してキスをして

ラノベ

 交通事故で両親が死にジェームズも死にかけるが病弱な妹を支えるために死神になる契約を交わして蘇生した。死神の仕事は人間の命を吸い取り寿命平衡バランスを保つこと。しかしジェームズは人を殺すことができずある程度寿命を吸い取るまでしかしない。 

 いつも通り死神としての職務を行った後、銀髪の聖女が現れて寿命を元に戻していた。彼女は人を蘇生させることもどんな病気でも治せるという。 

 ジェームズは何でもするから死に瀕した妹を助けてほしいとお願いする。彼女が出した条件は自分自身を殺してもらうことだった。 

思ってもいない方向からの伏線回収に感動

殺せない死神と殺してほしい聖女

☑究極の2択を突きつけられるジレンマが好き!

☑凄惨な過去を抱えたヒロインが好き!

思わぬ奴が最後に仲間を助ける展開が好き!

ジェームズとチェルシーの互いを補完する関係

 ジェームズは両親を亡くし、チェルシーは息子を亡くし、お互いが欠けた存在を支え合っている関係がすごくいい。

 チェルシーは死神として生きる上での仕事を教えてくれた師匠であり、また、妹を守るために死神になることを決心したジェームズにとって唯一頼れる存在だった。

 自分のせいで息子を死なせてしまった、人生を奪ってしまったと後悔するチェルシーにとって、ジェームズを育てることは罪滅ぼしみたいなものだったと思う。でもチェルシーは罪滅ぼし以上に、愛を感じていただろう。最愛の娘を託せるくらいには。

マーガレットを助けるか、メアリーを助けるか

 病弱な妹・マーガレットの病気をメアリーが一度治すも、またマーガレットは死に瀕してしまう。メアリーが助けるほどマーガレットは「聖女化」していき、悲しい業を背負うことになる。

 解決する方法は2つ。1つはメアリーを殺す。もう1つは大量の寿命を奪う。

 マーガレットとメアリー、両方を助けるためにジェームズが闇堕ちしてギャングのアジトを襲撃する。温厚だったジェームズが血まみれになりながら銃撃戦を繰り広げるシーンがゾンビ映画を見ているみたいで刺激的だった。聖女と死神が協力して人間の寿命を奪う構図ってなかなか見れない。

美しすぎるラスト

 ロンドンの夜の謎、バーソロミューとメアリー・ジェームズ、プルースト効果。こいつらがキーワード。すべてが一気に繋がり、感動する。

 特にプルースト効果。これだけだったら何とも思わないけど、今までの思い出の積み重ねと予想外の方向からの伏線回収によって劇的な感動を生み出していた。

★★★★★★★☆☆☆ 7/10

頭脳戦の絡んだバトルと伏線回収に持っていかれました。

 

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